ストーリー
その男はなぜ「豚」になってしまったのか…

時は世界恐慌まっただ中。不況にあえぐアドリア海。真っ赤な飛行艇を操る賞金稼ぎ、ポルコ・ロッソ(森山周一郎)は、空賊のマンマユート団による誘拐事件などを解決して賞金を手に入れ、自由気ままに暮らしていた。仕事を終えたポルコが向かうのは、ジーナ(加藤登紀子)が経営するホテル・アドリアーノ。彼女は、イタリア空軍のエースとして活躍していたポルコの素顔を知る数少ない存在であり、ポルコの戦友たちと結婚しては死別を繰り返してきた未亡人だった。

その夜、ポルコの前に現れたのは、空賊たちが助っ人として招いたキザなアメリカ男・カーチス(大塚昭夫)。美しいジーナに魅了されたカーチスはポルコに対抗意識を燃やすようになる。数日後、故障した飛行艇のエンジンを修理するためにミラノに向かっていたポルコを、カーチスが突然襲撃! ポルコの飛行艇はボロボロに壊れてしまう。 なんとかピッコロ(桂三枝)が経営するミラノの飛行艇修理工場にたどり着いたポルコだったが、工場に残っていたのは女性ばかり。出稼ぎに出て行った男たちに代わって女性が飛行艇を組み立て、ピッコロの孫娘で17歳のフィオ(岡村明美)が設計主任を務めると聞いたポルコは、修理依頼を撤回しようとするが…。