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2021.9.30

今週も、映画大好き芸人・こがけん 『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』のみどころ

『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』のワンシーン

明日の金曜ロードショーでは、先週に続き、『インディ・ジョーンズ』シリーズ第3作『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』をお送りします。
そこで今週も、映画大好き芸人・こがけんによる、本作のみどころ紹介をお届けします。
また、今週も金曜ロードショーの直前に放送される「まもなく金曜ロードショー」(よる8時54分~/関東ローカル)でも、こがけんが得意の“映画モノマネ”も交えて作品を紹介します。

こがけん

【こがけん コメント】

●この作品の魅力とは?

キリストの聖杯を探す様に依頼されたインディが、同じ考古学者の父親と冒険するという物語なんですが、他のシリーズ作品と同様、ハラハラドキドキの冒険活劇の面白さはありつつ、本作はそれだけに終わらない親子モノという側面があるんです。
インディの息子としての表情が見られるんです。これは、シリーズの他の作品には見られない魅力です。

しかも、先週も話しましたが、このインディ•ジョーンズシリーズはスピルバーグ監督が大好きな 007を意識した作品で、スピルバーグ版007とも言える作品なんですね、そこに初代ジェームズ•ボンドであるショーン•コネリーが抜擢されてインディの父親を演じるわけです。007がなければ、インディ•ジョーンズの存在もなかったと思うと非常に粋で感慨深いキャスティングですね。

●特に注目のシーンは…?

サイドカー付きのバイクで二人の命を狙うナチスから逃げるシーンですね。
ショーン•コネリー演じるヘンリーはとても堅物で言わばデスクワーク向きの人、一方腕っぷしも強く冒険も得意なインディとは真逆の性格なんです。
そのシーンで追っ手を倒した後にはしゃいでる息子の姿を見て、父親のヘンリーは命を助けてもらったにも関わらず、あきれた顔をして時計を巻くシーンがあるんですが、このシーンは二人の性格の対比と親子関係が滲み出ててとても面白いですね。

ヘンリーは仕事第一で、インディは子供の時に父親にろくに愛された記憶もなく、父親に対して苦手意識だったり胸にしまった不満があるんですね。実はまさにスピルバーグ自身がそうなんですね。監督の父親は有名な電気技術者なんですが、小さい時に離婚して家を出て行ってしまう。愛されたかった時に愛されていなかったという想いがずっとあったんですね。ヘンリーはまさに監督の父親と重なる存在なわけです。
この作品は、スピルバーグ自身が父親になったことで、そういった心境の変化が投影された作品なんです。父親に対する赦しと和解が裏テーマなんですね。
だからこそ、非常に奥行きがあってシリーズ最高傑作と言われる作品なんですね。

作中ヘンリーはインディを〝ジュニア〟と呼んでいるんです。ですが、あるところで違う名前で呼びます。とてもとても感動的なシーンですね。是非注意深く観てください。

ショーン•コネリーは素晴らしい俳優さんですが、残念ながら昨年亡くなってしまいました。ショーン•コネリーがあるインタビューで自分のキャリアで一番好きな役を聞かれた時に、今作のヘンリーと答えたそうです。
シリーズの中でも、とてもとても温かい作品です。

『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(1989 米)
インディ・ジョーンズ/最後の聖戦のワンシーン

9月24日(金)よる9時00分~11時29分※35分枠拡大

◆監督: スティーヴン・スピルバーグ
◆製作総指揮:ジョージ・ルーカス、フランク・マーシャル
◆製作:ロバート・ワッツ
◆原案:ジョージ・ルーカス、メノ・メイエス
◆脚本:ジェフリー・ボーム
◆音楽:ジョン・ウィリアムズ

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