明日の金曜ロードショーでは、皆さんのリクエストから選ばれた名作『スタンド・バイ・ミー』を放送します。そこで映画大好き芸人・こがけんに、本作のみどころを紹介してもらいました。
こがけんは、昨年の「M-1グランプリ」で、おいでやすこがとして準優勝を果たし一気にブレイクしましたが、実は映画にとても詳しく、映画モノマネを得意とする一方、映画評論なども多数執筆しています。
金曜ロードショーの直前に放送される「まもなく金曜ロードショー」(よる8時54分~/関東ローカル)でも、こがけんが得意の“映画モノマネ”も交えて作品を紹介します。
こがけん コメント
●注目ポイントは?
何と言っても、リバー・フェニックスが演じているクリスという役です。クリスは家庭環境に恵まれず、非常に苦労しているんですが、ただ仲間思いで仲間を正しい方へ導こうとするという、非常にリーダーシップがあって、リーダーとしてなくてはならないものを全部持っている存在なんですね。この作品の屋台骨を支えているといっても過言じゃないと思います。
リバー・フェニックスは、残念ながら23歳で急逝してしまいましたが、その弟が、映画「JOKER」で一昨年のアカデミー賞主演男優賞をとったホアキン・フェニックスです。彼は長らく兄のことを深く語らなかったのですが、アカデミー賞のスピーチでも兄について触れたり、インタビューでは” リバーは亡くなった後も、僕のことを精神的にずっと導いてくれている”と語ったりしています。まさに他の人を思いやって正しい道に導こうとするというこの『スタンド・バイ・ミー』の中のクリスとリバー・フェニックスが重なるんですね。そういう意味で見ても、『スタンド・バイ・ミー』ってすごく奥深い作品だなと思うんです。去年、ホアキン・フェニックスが第1子を授かり、その息子につけた名前が、なんと”リバー”ということで、これはもう本当に素敵な話だと思っています。
そもそも、”死体を探しに行く”っていう設定が面白いですよね。冒険映画は数あれど、目的が財宝とかCIAのデータならわかりますが、死体を探しに行くってなかなかないですよね。
ホラーの王様スティーブン・キングが書いた原作タイトルは「TheBODY(死体)」なんですが、その死体っていうのは、おっかなびっくりで見てみたいというワクワク感と、そのもののズバリ恐怖の対象という二重の意味があると思っています。12歳の彼らはもうすぐ中学に進むわけですが、ワクワクと、その恐怖とか不安みたいなものも投影されているのではないかと。そういうのも面白いところだと思うんですよね。
●好きなシーンは?
森の中でみんなで焚き火をして暖を取っているシーンが大好きですね。
焚き火を前にして素直になって、お互い思いの丈を喋って距離が縮まるっていうのもすごくいいんですけど、銃を持って交互に見張りをすることになり、バーンがびくびくしながら見張りをする姿がめちゃくちゃ可愛いんですよ。この見張りのところにそれぞれの個性が出るという・・・そこもすごく面白いです。
『スタンド・バイ・ミー』のキャラクター
ゴーディ:ウィル・ウィートン(土井美加)
作家を夢見ているが、事故で亡くなった兄を偏愛していた父親に愛されていないことを悩んでいる。
クリス:リバー・フェニックス(高山みなみ)
父親も兄も素行が悪く、自身も周囲から不良少年と思われているが、正義感が強く、友達思いの少年。4人のリーダー格。
テディ:コリー・フェルドマン(水原リン)
口が悪いメガネの少年。元軍人の父から虐待を受けているが、父のことは尊敬している。
バーン:ジェリー・オコネル(亀井芳子)
小太りで臆病者の少年。4人の中では馬鹿にされているが、死体のことをみんなに話し、冒険のきっかけとなった。
- 『スタンド・バイ・ミー』(1986 米)
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5月28日(金)よる9時30分~11時24分 ※本編ノーカット
◆監督:ロブ・ライナー
◆原作:スティーブン・キング
◆主題歌:ベン・E・キング「スタンド・バイ・ミー」
◆キャスト:ウィル・ウィートン、リバー・フェニックス、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコネル、キーファー・サザーランド、リチャード・ドレイファス1959年オレゴンの小さな町。文学少年ゴーディをはじめとする12才の仲良し4人組は、行方不明になった少年が列車に轢かれて野ざらしになっているという情報を手にする。死体を発見すれば一躍ヒーローになれる!4人は不安と興奮を胸に未知への旅に出る。たった2日間のこの冒険が、少年たちの心に忘れえぬ思い出を残した・・・・・・。