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2019.8.8

「旅猫リポート TV特別版」遂にテレビ初放送!猫パンチ続出、自由気ままな猫中心に行われた撮影とは?

今週8月9日は「旅猫リポート TV特別版」を放送します。
映画の未公開カットを追加した金曜ロードSHOW!だけの特別版で、猫の登場シーンが増量されています!
原作は、「図書館戦争」や「植物図鑑」など数多くの作品が映画化された有川浩の人気小説。物語は、猫好きの青年・悟が、ある事情で飼えなくなった愛猫・ナナと一緒に新しい飼い主を探す旅に出るところからスタート。悟の小学校時代の親友や高校時代の仲間、そして育ての親である叔母のもとを訪れる中で、彼がナナを手放すことになった理由が明かされていく。猫目線で進む物語に思わずホッコリ。人と動物の深い絆と優しさにあふれた、夏休みに家族で見たいハートフルな物語です。
今回は撮影秘話を交えて「旅猫リポート TV特別版」のみどころをご紹介します。

①実写化不可能な人気原作の実写化を実現させた”白黒ハチワレ猫”

猫のナナ

大ヒットしていた有川浩さんの原作を読んだプロデューサーは、「動くナナが見たい」と思い、企画を立ち上げました。しかし、すぐに「ナナをどう描けばいいか」という難問にぶつかり、ナナをかわいく、魅力的に見せることができなければ実写映画化する意味がないと思い、専門家に相談し、たくさんの猫と会い、CGやアニマトロニクスも検討したそうですが、本物の猫以上に説得力のあるものはない、という結論に至りました。
そんな中、映画「猫侍」やCM“ふてニャン”を手がけるアニマルトレーナーの北村まゆみさんに出会ったことで企画が前進し、オーディションでナナを決めることになりました。1ヶ月半に渡る長期撮影となるため、猫に負担をかけないようダブルスタンバイ(同じ役を2匹の猫で演じ分ける)前提で似た顔・柄を探しやすい白猫や茶トラを中心に探していましたが、北村さんから「こんな猫もいます」と白黒ハチワレ猫(本名:トム)を紹介されました。
その表情・動きに原作者の有川浩さん、三木康一郎監督も「ナナがいる!」と全員意見が一致し、「この子なら実績もあるから1匹で大丈夫!」という北村さんの力強いお墨付きを得て、「ナナを1匹で撮る」という最難関チャレンジに挑むことになりました。
本作のナナは3カット(車にひかれた後に道路で横たわるナナ)を除いて全てトムが演じているそうですよ!

②2度と同じ芝居をしてくれない猫の撮影

旅猫リポートのワンシーン

本作は猫が主体的にどんどん動き回るシーンがたくさんあります。
アニマルトレーナーの北村さんは「今までたくさんの猫作品に関わってきましたが、通常はお芝居をしている間もカメラの画角の中に大人しくじっと収まっていてくれる猫を求められることがほとんどでした。でもナナを演じる猫に求められるのは、悟に対する想いを動きで表現すること。例えば、猫を走らせるのってすごく大変なんですよ。本当に脅かすと決まった導線ではないところにぐにゃぐにゃと逃げていってしまうんです。」とこれまでにない撮影になったことを語っています。
そして、今回の撮影でアシスタントとして活躍したのが、なんと原作者の有川さん!
北村さんがナナをリリースした(放した)後、ゴール地点で出迎えたり、カメラの画角に入らないギリギリのところで、膨らませたゴミ袋をわっしゃわっしゃと振って、ナナが“物思ってる”表情を撮ったりと裏方として大変活躍されたそう。
ナナは、主人公・悟を演じる福士蒼汰さんに何度も猫パンチをしたり、なかなかなつかずに威嚇したりしていたそうですが、福士さんは怒ることなく、臨機応変にナナに合わせてお芝居をしていたそうで、福士さんは「本当に気分屋さんなので撮影はすべてナナ中心に回っていました。」と話しています。
また、三木監督は「事前に考えたカット割りは、ほぼほぼ意味がなかったです。猫は2度と同じ芝居をしてくれないので(笑)」と当時の撮影について語っています。

③最強のツンデレ猫・ナナの声を演じた高畑充希

ナナの声を演じた高畑充希

ナナの声に高畑充希さんを起用した理由について三木監督は「ナナは男の子なんですけど、彼女は男の子っぽい感じもあるので、みんなで「充希ちゃんがいいね」と決めました。アフレコに関しては、ナナの正解は僕じゃなくて高畑充希がもっていると思ったので、彼女が思ったままにやってもらいました。」と話しています。
高畑充希さんはナナの声を演じることについて「猫の声はやったことがないし、これからもなかなかない機会だと思ったので、チャレンジしたいなと思いました。何より、私はナナのドライで素直じゃなくて口が悪いけど、筋が通っているキャラクターがすごく好きなんです。時々優しさがチラ見えするところもいいですよね。だから、ナナという生意気な猫ちゃんの声をやってみたいと思いました。」とコメントしています。
猫がどう喋るかは正解がないため、ナナの声を演じるのはすごく難しかったそう。「こんな感じの声だといいなあ」と想像しつつ、三木監督から何も言われずに不安なまま最後まで進んでしまったそうで、全て録り終えた後に「前半をやり直したい」と自ら申し入れて録り直したそうです。

④原作のワゴンから変更された旅する車

旅猫リポートのワンシーン

原作では悟の運転する車は「銀色のワゴン」と表現されていますが、車好きな監督を中心に、どの車種であれば1人と1匹の幸せな旅を表現できるか議論を重ねた結果、銀色の「初代フィアット パンダ」に決まりました。車中の悟とナナの距離感、車の屋根に座るナナとそこにやってくる悟の目線の高さなど、徹底的にこだわって選んだそうです。
三木監督は「ワゴンは画のなかで存在感がありすぎるので、もっと小さいフィアット社の初代パンダにして、シルバーは悟に似合うのでそのまま活かしました。車はほとんど福士くんが運転していましたが、この車運転しにくいんですよ。でも、彼はナチュラルに乗りこなしていましたよ。」と語っています。
車の中でのナナと悟の距離感や、美しい旅先の風景を車で走るシーンはぜひチェックしてみてくださいね!

⑤心優しい青年・悟を等身大で演じた福士蒼汰

旅猫リポートのワンシーン

福士さんは今まで猫と接する機会がなかったそうですが、動物は何でも好きで猫との共演をとても楽しみにしていたそうです。悟という人物について福士さんは「本当に優しくて、いい人。どんなときでも自分のことよりナナのことを考えている本当に強い人。」と語っています。
ナナと遊ぶ福士さんを見て、三木監督は「その感じいいね。福士くんの素のままでやっていいよ。」と言ったそうで、福士さんはその言葉に救われ、あえて役をキャラとして作り込むのではなく、相手との関係性を意識して演じたそうです。
三木監督は福士さんについて「彼は僕らが撮りたいカットを把握して、そうなるように猫を抱いたりしてくれて、やりやすかったです。自分がどう映っているかを客観視できる俳優だと思います。」と話しています。
アクション映画への出演も多い福士さんですが、本作では動物愛を全開に心優しい青年を等身大で演じています。また違った雰囲気の福士さんをぜひご覧ください。

心優しい青年が飼い猫・ナナと一緒に新しい飼い主を探して日本各地を巡る旅に出る…。
待望の実写化作品「旅猫リポート TV特別版」は8月9日よる9時放送です。ぜひご家族揃ってお楽しみください。

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