金曜ロードショーでは、最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の公開を記念して、5月、6月に2作ずつ「インディ・ジョーンズ」フランチャイズ4作を放送!前作から15年、待望の最新作をより楽しむために、是非この機会に金曜ロードショーでフランチャイズ4作品をご覧ください!
今夜9時放送の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』は、今からさかのぼる事38年。「金曜ロードショー」放送の第1回作品でもありました。ジョージ・ルーカスとスティーヴン・スピルバーグの夢のコンビが初めて手を組んだ「インディ・ジョーンズ」フランチャイズの記念すべき第1作。舞台は、第二次世界大戦が始まる直前の1936年。ハリソン・フォード演じる考古学者のインディ・ジョーンズとナチスドイツが、「モーセの十戒」が刻まれた石板が収められ、神秘の力を宿している「契約の箱(アーク《聖櫃》)」を巡り、激しい争奪戦を展開する冒険活劇の金字塔!そんな本作の魅力を映画大好き芸人こがけん が語ります!
【こがけん コメント】
映画大好き芸人こがけんです。 「インディ・ジョーンズ」最新作公開を記念して、金曜ロードショーでは、それまでのシリーズ全4作を放送します! まずは『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』、ホントに面白い作品ですね。記念すべき〝インディ・ジョーンズ〟シリーズの1作目です!
●『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の魅力とは!?
この作品の魅力は何と言っても、ハリソン・フォードが演じるインディ・ジョーンズその人ですね!シリーズ通して、これに限ると思います!
ワイルドかつ人間味と愛嬌溢れる皮肉家、かと思ったら博識な教授としてのエレガントな面もあるというこのギャップこそが彼の魅力なんです。大学で教鞭を振るってもいるんですが、その時はまるで変身する前のスーパーマン、新聞記者のクラーク・ケントのように、少し鈍臭い三枚目風なんですね。服装と共にがらりと印象が変わるギャップも楽しいです。そして何より印象的なのは、彼の片方の口角をあげニヤリと笑う不敵な笑み。これが最高に魅力的なんですよね。公開当時、鑑賞を終えて映画館を出るときにみんな顔がこの顔になってた、なんて話をよく聞きますね。
決めるとこは決める、頼り甲斐のある男インディですが、他のシリーズ作品を含め、敵との駆け引きはうまくいった試しがないんですね。(笑)考古学者の脳みそを使えば、駆け引き位はお手のもののはずですが、結局はいつも行き当たりばったりの力づくのドタバタ劇になってしまうんです…これこそがインディ・ジョーンズの醍醐味なんですね。
●『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のみどころは!?
今後のシリーズでお決まりになってくる、銃撃戦、カーアクション、彼のムチさばき、ワクワクする古代遺跡の仕掛け、見どころがいっぱいで困ってしまいますが…特に注目するべきは、インディの天敵、ナチスとベロックの存在じゃないでしょうか?
銀縁の眼鏡をして常に薄笑いを浮かべるナチスのエージェントのアーノルドは本当に怖いですね。冷徹と非情をそのまま人格にしたような人間なんです。演出でも、序盤はナチスを撮る時は逆光を使ったり、影を多用してまるで悪魔の様に撮っています。彼が出るだけで、あっという間に緊張感のあるシーンになってしまうんですね!
ただ、インディの天敵はナチスだけじゃありません。卑怯な手段を使うベロックという考古学者がいるんです。狡猾でずる賢い男です!その二つの勢力が手を組んで失われたアークの発掘作業をしてるわけで、これは困りましたね。実は、これに関して面白い要素が2点あります。
1点目は、ベロックは胸の内では考古学に無知なナチスを小馬鹿にしていること。そして、2点目は、彼はヒロインのマリオンに好意を抱いていること。この要素によって物語にひねりが生まれて面白い展開をするんですね。このベロックの立ち振る舞いにも是非注目してください。
●『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の注目のシーンは!?
アクションシーンの見せ方は本当に上手です!カメラワークに殺陣、観る者を飽きさせない工夫が随所に施されています。その中で、インディがサーベルを持った追っ手と対峙するシーンがあります。サーベルにムチで対応すると思わせて銃で撃ってしまう有名なシーンです。爆笑必至のシーンですが、実はこのシーンを撮影した日にハリソン・フォードの体調が悪かったため、スピルバーグ監督が機転を効かせて、急遽銃を使うことになったそうです。実は、行き当たりばったりで作られたシーンだったんですね…どんなに計画を立てても結局行き当たりばったりの闘いになるインディの人生とリンクしている様でとても面白いです。
ちなみに「失われたアーク」と言われてもピンと来ない人がいると思いますが、ナチスのヒトラーが、色々と宗教遺物(お宝)に興味を示して探していて、その一つが〝失われた聖柩(アーク)〟なんです。そのことをアメリカの諜報機関がナチスの通信を傍受して知るんですね。失われたアークはいわゆる柩なんですが、文献によると、死をもたらす破壊兵器の様な書かれ方をしてる物なんですね。これはえらいこっちゃ!ナチスの手に渡してはなるものかと、諜報機関の人間がインディのところへ手助けの要請に来るわけです。しかも、インディはこの失われたアークに魅せられて考古学を始めたという思い入れのあるお宝なんですね。一体、実物はどんなものなのでしょう!?ワクワクしますねー!
●「インディ・ジョーンズ」シリーズの楽しみ方は?
「インディ・ジョーンズ」シリーズは実は007の大ファンのスピルバーグが自分なりの007を撮ろうと思って作った作品なんですね。それもあってか、まるで007シリーズのようにノッケからハラハラドキドキのクライマックスの様なシーンを見せて観る者の心を掴むんです!本作の巨大な岩から追いかけられるシーンはとても有名ですが、実は、なんと開始10分位の出来事なんですね!インディ・ジョーンズシリーズを楽しむ醍醐味として僕が提案したいのはインディの〝にやけフラグ〟ですね。
彼がにやけた時はその後必ずと言っていいほど、アクシデントに見舞われてピンチに陥ります。危険な状況で、気を抜いたり相手をみくびると、すぐに彼にバチが当たってしまう仕組みなんですね。笑っちゃいますね。開始10分で二度にやけて、二度ピンチに見舞われるインディを見逃さないでくださいね。「僕は生まれ付き蛇が嫌いなんだ!」と叫ぶシーンがありますが、実はインディが蛇嫌いになったエピソードは3作目の『最後の聖戦』での前日譚で語られます。気になったらそちらもチェックしてみてください!
そして、シリーズ通して必ずと言っていいほど、ヒロインが勝気で男勝りなんですね。これはスピルバーグ監督が恋愛を描くのが苦手だからと言われていたりと、とても興味深いところですが、それにしても、まぁ、本作のヒロインのマリオンも強いこと強いこと!(笑)本作のマリオンの登場シーン、いつ見ても笑っちゃいますね。楽しみにしていてください! ちなみにマリオンは、4作目の『クリスタル・スカルの王国』でも再演しますので、要チェックですよ!
そしてそして、「インディ・ジョーンズ」の15年ぶりの新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』がいよいよ6月に公開されます!実はここでも、あのナチスの残党がヴィランとして立ちはだかるんです!40年に渡るシリーズの最終幕、その作品の前に今作を履修するのも良いかもしれませんね。清廉潔白なヒーローとはまた違う人間味溢れるインディの魅力、その原点を堪能してください。
- 『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981米)
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今夜9時00分~11時19分 ※25分枠拡大 本編ノーカット
◆監督:スティーヴン・スピルバーグ
◆製作総指揮:ジョージ・ルーカス、ハワード・カザンジャン
◆製作:フランク・マーシャル
◆原案:ジョージ・ルーカス、フィリップ・カウフマン
◆脚本:ローレンス・カスダン
◆音楽:ジョン・ウィリアムズ
◆出演
インディ・ジョーンズ:ハリソン・フォード(声:村井國夫)
マリオン:カレン・アレン(声:戸田恵子)
ベロック:ポール・フリーマン(声:田口計)
トート:ロナルド・レイシー(声:内海賢二)
サラー:ジョン・リス=デイビス(声:小林 修)
マーカス:デンホルム・エリオット(声:宮川洋一)
サティポ:アルフレッド・モリナ(声:野島昭生)
ディートリッヒ:ウォルフ・カーラー(声:阪脩)
イートン:ウィリアム・フットキンス(声:今西正男)【ストーリー】
舞台は1936年。考古学教授インディ・ジョーンズは米政府から、ある歴史的遺物をナチスの手に渡る前に探してほしいと依頼される。それは手にした者が巨大な力を得るという「モーセの十戒」の石板を収めた聖なる櫃、“アーク”。インディは、手がかりを求めてアーク研究家であるかつての恩師に会いにネパールに向かうが、そこでナチスに襲撃される。恩師の娘で元恋人でもあるマリオンと力を合わせ、辛うじて危機を脱したインディは、アークの所在を求めてエジプトへ向かうが、そこでマリオンがナチスにさらわれてしまう…。