こんにちはー金曜ロードSHOW!プロデューサーのターニャです☆
子どもじゃないけど、大人でもない――いわゆる多感な年頃、そう、思春期に感じていた気持ち、覚えていますか? 人間関係にせよ、学校生活にせよ、熱い気持ちはあるのに、自分の思い通りに周囲に伝わらなかったり、もどかしい思いを抱えていた、という方も多いと思います。実は私もその一人でした。今まさにその最中にいるよー! という方も含め、だれもが一度は通る道、思春期がテーマの一つになっている作品について、今回はお届けします!それは……『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』です!
■誰もが共感できる作品のテーマ、そして「大人は守ってくれない、だから仲間たちと立ち向かう!」
本作のテーマについて、デイビッド・イェーツ監督は次のように語っています。「生徒たちは難しい時期に差しかかっている。大人への一歩を踏み出したばかりだから。なにもかもが悩ましいんだ。今回のテーマは、大人になることへの反発と窮屈さ。思い通りにならない世の中で、いかに自分を貫くか――それが、このストーリーのメッセージじゃないかな」……いかに自分を貫くか、思っていてもなかなかできないことですよね~。周囲の目が気になる年頃である思春期だとなおさらです。
今回ハリー・ポッターは、前作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で悪の魔法使いヴォルデモートの復活を目撃し、大きな危機感を抱いていますが、ホグワーツ魔法魔術学校の仲間たちには信じてもらえず、学校でまたしても孤立してしまいます。どうやらホグワーツにはSNSはなさそうですが、新聞などを通じてうそつきや「策略家」呼ばわりされてしまうのは、もっとつらそうに見えます。耐え切れずに親友のロンやハーマイオニーにもつらく当たってしまったりするところは、ハリーの欠点をもった人間らしさを醸し出して、共感してしまうと思います。
さらに、新たに学校にやってきた「意地悪ピンクおばさん」アンブリッジ先生から執拗ないじめともいえる仕打ちにあい、ハリーはますます追い詰められていきます……そんな中、どうやってハリーは周囲との関係性を修復し、自分を貫いていくのか。そして大きくなるヴォルデモートの脅威にどう対抗していくのか、15歳になったハリー・ポッターの成長を感じられる物語に注目です!
■カギになるのは、やはり“親子愛”
カギを握るのは、やはり、友人たち、そして前作で亡くなった父親の親友であり、自身の名付け親であることがわかったシリウス・ブラックです。特にシリウス・ブラックとの血のつながりを超えた「親子愛」とも言える互いの思慕深い関係には心打たれます……親子や「家族」をつくるのは、血のつながりとは限らず、愛情なんだということに気づかされ、私も大好きなキャラクターです!
もちろん、ダンブルドア校長との師弟愛も必見、今回はとある深~い理由で冷たくされたりしてハリー・ポッターが不安になったりもします……。「ハリー・ポッターの秋」のトリを飾る「ハリー・ポッターと謎のプリンス」でその理由の一端が明らかになりますので、今週来週ともに、ぜひご覧くださいね!
■圧倒的な美術にも注目!
今作はシリーズの5作目、どんどんスケールが大きくなっていくのもさすがのハリー・ポッターです。ロケの大部分が行われたのは、ロンドン郊外のリーブスデンにあるスタジオ。現在、実際に撮影に使用されたセットの多くが保存され、観光客が訪れる一大観光スポットになっています。
実は私も行ったことがあるのですが、声を出してしまうほどの感動ものの体験でした。中でも圧倒されたのが、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』から登場する魔法省の建物やアンブリッジ先生の部屋のセットです。魔法省の建物は地下にあるという設定で、ロンドン最古の地下鉄の駅を研究したそうです。趣向を凝らした独特の黒みがかった深緑のセラミックタイルが張り詰められて、すごい迫力でした。
また、アンブリッジ先生のピンクづくめの部屋には、おなじみのピンク衣装が飾られ、「意地悪おばさん」の息遣いを感じられる思いがしました。ハリー・ポッターファンならずとも、見どころ満載のこのスタジオツアーは、実は今回の「ハリー・ポッターの秋」でロンドン旅行プレゼントとしてご提供しています!放送中に実施する特別デジタル企画「魔法使いになろう!」に参加するなどしてポイントをためて、ぜひご応募くださいね!ロンドンツアー以外にも、ハリー・ポッターなりきりセットや、新しく発売される最新グッズなど、超豪華プレゼントがありますので、ぜひチェックです~~~。
前回の投稿で私は、「ハリー・ポッターシリーズを観ないのは人生の損失」、とやや思い切ったコメントをだしました。今週お届けする『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』と来週の『ハリー・ポッターと謎のプリンス』はクライマックスに向けて物語が大きく盛り上がっていく2本です。誰もが共感できるテーマ、史上空前のファンタジーにふさわしい圧倒的な美術、そして魅力的なキャラクターが映画史に残るテーマ音楽にのって活躍する物語……秋の夜長に、ぜひお楽しみください!
それでは皆様、心に残る忘れられない映画体験を☆
日テレ『金曜ロードSHOW!』プロデューサーターニャ
日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』プロデューサー。報道局・社会部やカイロ支局勤務を経て、現在は編成局編成部で映画番組の編成を担当。火曜午前1:59~の『映画天国』(関東ローカル番組)のプロデューサーも兼ねる。
https://citrus-net.jp/article/43375