金曜ロードショーでは、スタジオ地図が贈る7月16日公開の映画『竜とそばかすの姫』の公開を記念して、3週連続で細田守監督作品を放送中。明日は、細田守監督最大ヒット作『バケモノの子』をお送りします。
『バケモノの子』で九太(青年期)を演じた染谷将太は、『竜とそばかすの姫』にも出演。主人公すずの同級生でカヌー部の熱血男子・カミシン役を演じています。そこで、明日の放送に向けて、お話を伺いました。
2作に共通するポイントは?また、それぞれのキャラクターの印象は?
2作に共通しているポイントは、「主人公の成長物語」ということだと思います。
九太は、とにかく抱えているものが大きいキャラクターでした。孤独な状態から始まり、バケモノに育てられるという“成長する側”の役だったので、なにか欠けているものが満たされていくというか、一人の少年が青年になり強くなっていくということを、心掛けて演じました。
カミシンは久太とは全く異なり、主人公・すずの同級生なんですが、今回の映画に出てくるキャラクターの中で一番明るい“元気パート”です(笑)。カミシンが出てくると空気感が少し変わり、その場のテンションが上がるという、そういう役にして欲しいと細田監督がおっしゃっていました。ですので、九太とは正反対の“主人公の成長を支える側”の役でした。
ご自身はどちらに近い?
そうですね…九太ほど闇も抱えてないですし、カミシンほど元気もないですけど…(笑)。どちらにも憧れはあります。九太はたくさん苦労をして戦い成長をしている分、強さと優しさを持った人間でした。カミシンは良い意味で周りを気にせず、でも憎めない人で、すごく良い奴だなと思いました。
2作を通して感じる「細田監督らしさ」は?
どちらもエンターテインメントとして純粋に楽しめて、すごくワクワクドキドキする作品です。ただ心をえぐられると言いますか…主人公が経験する苦しさも容赦ないですし、でもそこから得られる愛情や前に進んでいく希望も、本当に底なしの希望というか、曖昧さがない。しっかり表現し切っているというのが、自分は“細田さんらしさ”だと思います。その上で、本当に全ての人が見て楽しめる映画になっているというのが、すごいステキだなと思っています。
『バケモノの子』のお気に入りシーンは?
後半、渋谷の街に巨大なクジラが現れるんですけれど、あれはなんとも秀逸ですね。忘れられない映画のワンシーンとして、自分に刻まれています。
「金曜ロードショー」視聴者へのメッセージ
とにかく一人の少年の成長物語として存分に楽しんで欲しいです。人はもちろん一人では生きられませんが、親だけではなく、たくさんの人達によって育てられていくというメッセージが描かれていると思います。育ててくれるのが、人間ではなくバケモノというのがすごく面白いところですよね。ハラハラドキドキのアクションあり、恋もあり、そして最後には大きな感動がある、本当に誰が見ても楽しめる作品ですので、是非ご覧下さい。
- 『バケモノの子』(2015)
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7月9日(金)よる9時00分~11時19分 ※放送枠25分拡大 本編ノーカット
◆監督・脚本・原作:細田守 ◆音楽:高木正勝
◆企画・制作:スタジオ地図
◆声の出演:役所広司 宮崎あおい 染谷将太 広瀬すず リリー・フランキー 大泉洋 津川雅彦物語の舞台は、東京・渋谷と、渋谷によく似たバケモノの異世界・渋天街。ひとりぼっちの孤独な少年・九太が、ひょんなことから渋天街の暴れん坊の熊徹と出会い、彼の元で“修行”することになる。共に暮らし修行を続けるうちに、2人は本当の親子のような固い絆で結ばれていく・・・。
- 『サマーウォーズ』(2009)
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7月16日(金)よる9時00分~10時54分
◆監督:細田守 ◆脚本;奥寺佐渡子 ◆キャラクターデザイン:貞本義行
◆音楽:松本晃彦
◆声の出演:神木隆之介 桜庭ななみ 谷村美月 斎藤歩 横川貴大 富司純子ある夏の日、インターネット上の仮想世界<OZ>の保守のアルバイトをしていた高校生・健二(けんじ)は、あこがれの先輩・夏希(なつき)から、一緒に彼女の田舎まで旅行をするという「バイト」に誘われる。バイトの内容は、曾祖母の栄(さかえ)ばあちゃんを筆頭の個性豊かな大家族の前で夏希のフィアンセ役を演じるというものだった。その夜、健二の携帯に謎の数字が連なったメールが届く。数学が得意な健二はその解読に夢中になるのだが…
翌朝、世界は大きく一変していた。健二を騙る何者かが、<OZ>を混乱に陥れていたのだ。「私たち一家でカタをつけるよ!」栄の号令のもと、健二と夏希、そして親戚の面々が、一致団結して世界の危機に立ち向かう!
- 新作映画情報「竜とそばかすの姫」
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7月16日全国公開
◆原作・脚本・監督:細田守
◆企画・制作:スタジオ地図
◆音楽監督/音楽:岩崎太整 ◆音楽:Ludvig Forssell 坂東祐大自然豊かな高知の村に住む17歳の女子高校生・すずは、幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。
母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずは、その死をきっかけに歌うことができなくなっていた。曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>に参加することに。<U>では、「As(アズ)」と呼ばれる自分の分身を作り、まったく別の人生を生きることができる。歌えないはずのすずだったが、「ベル」と名付けたAsとしては自然と歌うことができた。ベルの歌は瞬く間に話題となり、歌姫として世界中の人気者になっていく。
数億のAsが集うベルの大規模コンサートの日。突如、轟音とともにベルの前に現れたのは、「竜」と呼ばれる謎の存在だった———