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2017.9.30

【ターニャの映画愛でロードSHOW!!】「すわっ、サイバーテロ!?」米国TW社を驚愕させた「ラピュタ」を何度も深く楽しむ方法

天空の城ラピュタのワンシーン

■「金曜ロードSHOW!」プロデューサーとして古今東西名作映画について語る

こんにちはー!

「金曜ロードSHOW!」プロデューサーのターニャです。今日から金曜ロードSHOW!放送作品やそのほかの映画について語る本コーナーの連載をさせていただくことになりました。よろしくお願いいたします☆

記念すべき第一弾となる今回お届けするのは、9/29(金)よる9時から放送予定の、宮崎駿監督による大傑作ファンタジー、『天空の城ラピュタ』の桁外れの魅力です。

■宮崎駿監督が描く魅力的な女性キャラクターのモデルは

宮崎駿監督の作品には強くて清々しい女性がたくさん登場しますよね。「天空の城ラピュタ」で私が注目する女性キャラクターは、空中海賊のボス・ドーラです。

ドーラと息子たち

「海賊」らしくめちゃくちゃ貪欲、頭も切れるし、何より根性があってめっぽう強い、あのおばあちゃんです。「40秒で支度しな」のセリフを思い出す方も多いかと思います。実はこのキャラクター、宮崎駿監督のお母さまがモデルになっているんです!

宮崎監督のお母さまは長く病床にあったとのことですが、それでも「精神的迫力はすごかった」そうで、「兄弟男ばかり4人揃ってもおふくろには太刀打ちできなかった」のだとか。登場するキャラクターの中でも、監督の思い入れが一番深いというキャラクター・ドーラ、魅力的なのも納得ですよね~。

■何度も見てようやく気付く「親子の物語」ラピュタ

「天空の城ラピュタ」が公開されたのは1986年。31年前の作品ですが、今観ても古さを感じることなく、観るたびに新しい発見があります。

パズーとシータ

たとえば、子どものころ観たときには、シータやパズーに共感して「少年少女の冒険物語」として楽しんでいましたが、大人になって見直すと、パズーと父親の父子の絆、シータと母親の親子の絆のほか、ドーラが血のつながりのないシータに親心を感じている様子など、「親子の絆」がしっかりと描かれた物語なんだということに気づきました。

また、ドーラがシータのことを称して「あたしの若いころにそっくりだ」というシーンがありますが、そこではドーラの若い頃の肖像画が飾られていて、それを見ると確かに似ていることに驚かされます。まさに発見!

目まぐるしく舞台を変えつつ、スピーディーに進んでいくストーリー展開とあわせて、そうしたテーマや背景に隠された発見などに注目すると、今まで見えなかった「ラピュタの深さ」が見えてきます。「愉快で血湧き肉躍る冒険活劇」と公開時の資料に書かれている通り、まさに何度見てもドキドキワクワクが止まらない作品だと思います。

こっそーーり、私の個人的な好みを告白すると、中学生の時に初めて見た感動もいまだに色あせておらず、オトナになった今でも、キラ星のように名作が連なる宮崎駿監督作品の中で一番好きな一本です!

疾風怒濤のストーリー展開、清々しい魅力にあふれたキャラクター、冒険アクションの迫力……とにかくすべてがすごすぎるーー!!と大空に向かって絶叫しながらお勧めしたい作品、それが「天空の城ラピュタ」です。

■「天空の城ラピュタ」といえば……あの言葉

はい、そうですね。ラピュタといえば、あの3文字です。

天空の城ラピュタのワンシーン

物語のクライマックスで主人公のシータとパズーが口にするあの瞬間、一斉にTwitter上に呟かれる様子はまさに「祭り」と呼ぶにふさわしい、今や国民的行事とも形容しうるようなとんでもない盛り上がりを見せるのが「バルス」です。番組を担当する者としてあの祭りをどう感じているか、といいますと、「すごいなぁ…ありがたいなぁ…」という気持ちでしょうか。放送中リアルタイムで盛り上がる「バルス祭り」は、とっても心強い現象なのです。

先日、Twitter社の方に話を伺う機会があったのですが、2011年12月の放送時、初めて自然発生的に「バルス祭り」が起きたとき、普段の10倍以上のアクセスが集中したことにアメリカの本社が驚愕し、「サイバーテロか!」と大騒ぎになったそうです。

日本のスタッフが事態を説明すると、大うけしながらも、理解不能というリアクションだったというエピソードを聞き、ある意味で日本独特の現象なんだなと知ったのでした。

今回、放送中にはこのバルスのシーンを含め、名シーンがあふれた本作で人気ナンバーワンを決める特別企画「みんなで選ぶ!好きなシーンランキング」を実施します。名シーンが流れたらデータ放送かスマホの特設サイトで投票できる仕組みで、結果はリアルタイムで更新されていきます。順当に「バルス」のシーンが一位に輝くのか、はてまたその他のシーンなのか、ということも含めて番組を楽しんでいただければ嬉しいです☆

それでは、みなさま、「心に残る 忘れられない映画体験を!」

日テレ『金曜ロードSHOW!』プロデューサーターニャ

日本テレビ系『金曜ロードSHOW!』プロデューサー。報道局・社会部やカイロ支局勤務を経て、現在は編成局編成部で映画番組の編成を担当。火曜午前1:59~の『映画天国』(関東ローカル番組)のプロデューサーも兼ねる。

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